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インビザラインしたままサウナはNG?温泉や岩盤浴はOK?


日本ではここ数年、SNSやテレビなどで「サウナー」や「ととのう」、「サ道」といった言葉をよく見聞きするようになりました。空前のサウナブームの到来です。実際、サウナにはまって通い詰めている人は珍しくなく、自宅に家庭用サウナを設置する人も出てきているくらいです。

そこで気になるのがマウスピース矯正「インビザライン」とサウナとの関係です。インビザラインは透明なマウスピースを使った矯正法ですが、装置を装着したままたサウナに入るのはNGなのか?温泉や岩盤浴はならOKなのか?今回はそんな疑問にお答えする形で、インビザランの特徴や注意点を解説します。

サウナはブームから定着へ

サウナブームが始まったのがタナカカツキ氏の漫画がドラマ化された2019年と言われています。それまでサウナというと、中高年の男性が利用するものというイメージが強かったのですが、サウナブームが到来してからは若者も気兼ねなく入れるようになりました。

あれから数年が経過した今でも、サウナの人気は依然として高い状態が続いており、もはやブームではなく、文化として広く定着したといえるでしょう。それだけに、これからインビザラインを始める人、もしくはすでにインビザラインで矯正している人にとっては、サウナに入る習慣が不安要素やネックとなりかねないのです。

サウナブーム

インビザラインしたままサウナはNG?

インビザラインでは、透明なポリウレタン製のマウスピースを使って歯並びを整えます。アライナーとも呼ばれる装置は、厚みが0.5mm程度しかなく、装着感も良好なのですが、外からの刺激によって変形したり、破損したりする点に注意しなければなりません。それはサウナによる熱刺激も例外ではないのです。

インビザラインはサウナで変形するおそれがある

サウナの室温というのは、高さに応じて変化します。最も低いのは足元で、70~80℃くらいになっているのが一般的です。腰のあたりは80℃まで上昇し、インビザラインを装着している顔付近までくると、90℃になっていることも珍しくありません。この時点でインビザラインのマウスピースを装着したままサウナに入るのはNGといえるでしょう。ポリウレタン製のマウスピースは、そうした高温の環境下で変形するリスクが非常に高くなっているからです。90℃というと、水が沸騰する直前の温度であり、厚みが0.5mm程度のプラスチックが変形したとしても何ら不思議ではありません。

サウナはNG

わずかな変形でも矯正に支障が出る

サウナに入る時間を短くしたり、室温の低めに設定したりすることでインビザラインの変形も最小限に抑えられるかもしれませんが、いずれにせよマウスピースの形が変わった時点でアウトといえます。インビザラインのマウスピースは1枚で歯を0.25mm程度動かすよう設計されているため、ほんのわずかの変形でも矯正に多大な支障をきたします。ですから、サウナに入る時は原則としてインビザラインのマウスピースは外した方が良いといえます。

サウナでマウスピースが変形したら?

インビザラインのマウスピースを着けたままサウナに入ってしまったら、装着感に変化がないか、見た目に異常は生じていないか確認しましょう。サウナでインビザラインが変形すると言っても、マウスピースがグニャリと曲がるわけではなく、変性という形で素材が劣化することも大いに考えられるからです。いずれにせよインビザラインのマウスピースの変性や変形が疑われるようであれば、主治医に報告することをおすすめします。ケースによっては、マウスピースを複製しなければなりません。

温泉や岩盤浴はOK?

インビザライン矯正において、マウスピースを着けたままのサウナがNGなら、温泉や岩盤浴がどうなのかも気になる点です。温泉や岩盤浴も基本的にはサウナと同じような効果が見込めますし、同様の理由からインビザラインでNGが出そうなものです。

温泉や岩盤浴は問題なし

結論から言うと、温泉や岩盤浴であればインビザラインのマウスピースを装着した状態で入ることができます。例えば温泉というのは、水温が40℃程度に調整されていることがほとんどであり、マウスピースを装着している顔の部分は外気に晒されています。温泉から立ち上る蒸気がマウスピースに直接当たったとしても、その影響はたかが知れていることでしょう。

次に岩盤浴に関してですが、これもサウナほど高温に晒されることがないため、インビザラインのマウスピースを着けたまま入ることが可能です。岩盤浴で設置されている岩盤自体は50℃付近まで温度が上がることもありますが、室温は高くても45℃程度です。温泉と同様、マウスピースが直接、高温に触れる機会もないことから、インビザラインしたまま入って問題はないでしょう。

温泉・岩盤浴はOK

不安な場合は外しても良い

温泉や岩盤浴で顔面まで高温に晒されるような機会がある場合は、万全を期してインビザラインを外すのもありです。その際は、マウスピースの装着時間を20~22時間確保できるよう、1日の中で上手く調整しておくことが大切です。

取り外せないワイヤー矯正の場合

最後に、金属製のワイヤーとマルチブラケット装置を使ったワイヤー矯正についても触れておきます。ワイヤー矯正は固定式の装置を使うため、サウナのような高温環境下でも取り外すことができません。ということは、ワイヤー矯正中のサウナはNGとなりそうなものですが、基本的には制限をかけないケースがほとんどです。

確かに、インビザラインのマウスピースが変形するような状況では、金属製のワイヤーが高熱を帯びたり、ブラケットを接着しているセメントが溶けてしまったりするのではないかと不安になります。実際、極端に高い頻度でサウナを利用している場合は注意が必要となることもあるかと思いますが、原則としては問題ないといえるでしょう。

ワイヤー矯正

まとめ

今回は、インビザラインのマウスピースを装着したままサウナに入ることの可否について、東船橋のスマイルデンタルクリニックが解説しました。原則としてインビザライン矯正中は、90~100℃の外気に晒されるサウナはNG、それほど高温にはならない温泉や岩盤浴はOKといえます。状況によってはまた別の対処が必要となることもありますので、その点は主治医の指示通りに行動することが大切です。

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院長 椎名 康雅

東京歯科大学で矯正治療認定医資格を取得し。同大学病院に勤務 平成15年にスマイルデンタルクリニックを開業 平成24年、スマイルデンタルクリニック矯正歯科/スマイルデンタルクリニック小児歯科を開業。 歯科医師のための勉強会「椎名塾」主宰。

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