スマイル矯正ブログ
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まだ乳歯だけど出っ歯が気になる親御さんへ

子どもの矯正は、適切な時期に受けなければ十分な効果が得られにくいです。そのため乳歯の段階で出っ歯の症状が目立つ場合、どうした良いのか迷っている親御さんも少なくないことでしょう。乳歯は永久歯へと生え変わることから、出っ歯などの症状が現れても、矯正する必要がないケースも珍しくありません。そこで今回は、まだ乳歯だけれど出っ歯の症状が気になる場合の対処法について、東船橋のスマイルデンタルクリニックが詳しく解説をします。

乳歯が出っ歯になる原因

はじめに、乳歯が出っ歯になる原因を確認しておきましょう。

出っ歯になる原因

【原因1】舌を前に突き出す癖(舌突出癖)

小さなお子さんはよく舌を前に突き出す仕草をします。これ自体は可愛らしくて良いのですが、その際、前歯に圧力がかかると出っ歯を誘発することがあります。特に乳歯は歯根が短く、顎の骨もやわらかいため、舌突出癖による影響を受けやすい点に注意が必要です。

【原因2】指しゃぶりをしている

指しゃぶりは、出っ歯や開咬(かいこう)の主な原因です。指を取り囲むような形で前歯が倒れ込むことから、乳歯においても出っ歯を誘発しやすいです。

【原因3】口呼吸をしている

口呼吸やお口ポカンは、乳歯の前歯に直接、圧力がかかるわけではありませんが、結果として出っ歯を誘発します。なぜなら口呼吸では、口腔周囲筋が弛緩し、顎の発育が遅れることで、前歯をきれいに並べるためのスペースが不足するからです。

舌の位置が低くなる低位舌(ていいぜつ)も口呼吸に見られる症状で、主に上顎骨の発育を遅らせる原因となります。乳歯列の場合は、もともとスペースが余っているので、この因果関係が当てはまらないことも多いですが、乳歯が出っ歯になるひとつのリスク因子として知っておくと良いです。

【原因4】歯と顎のバランスが悪い

遺伝的な要因や発育の遅れなどが重なって、歯と顎のバランスが崩れると出っ歯になることがあります。例えば、乳歯の過剰歯あったり、顎骨が極端に小さかったりすると、スペースが不足して乳歯の前歯が前方に出てしまうことがあるのです。

乳歯の出っ歯でも矯正が必要となるケース

乳歯の出っ歯は、矯正する必要がないケースが多いです。乳歯は6歳くらいから永久歯への交換が始まり、12歳くらいにはすべて抜け落ちるからです。つまり、乳歯の出っ歯を正常な位置へと移動したり、傾きの異常を治したりしてもあまり意味がないのです。ただし、次に挙げるようなケースでは、乳歯の出っ歯でも矯正が必要となることがあります。

乳歯の矯正

【ケース1】永久歯の萌出の邪魔になる

乳歯の出っ歯の状態が悪くて、次に控えている永久歯の生え方に悪影響をもたらす場合は、矯正が必要になることもあります。

【ケース2】顎の骨の発育が遅れている

顎の骨の発育が遅れていることで乳歯の出っ歯が引き起こされている場合は、小児矯正で対処した方が良いこともあります。具体的には、拡大床などを用いて顎の骨の発育を促し、永久歯が正常に生えてくるスペースを作ります。

【ケース3】口腔習癖がなおらない

乳歯の出っ歯の原因となる舌突出癖や指しゃぶり、口呼吸などは、そのまま残ることで永久歯の出っ歯の原因にもなります。ですから、口腔習癖がなかなかなおらないというお子さんも予防矯正のような治療が必要となることもあります。

乳歯の歯並びのためにできること

乳歯の歯並びは、大人の歯並びの予備段階のようなものですが、その原因や歯の生え方の状態によっては、永久歯列に深刻な悪影響を及ぼすことがあります。そのため乳歯の歯並びの段階で、ネガティブな要素は取り除いておいた方が良いと言えます。具体的には、以下の方法で健やかな乳歯列を作っていきましょう。

出っ歯になる原因

【方法1】歯並びを悪くする習慣・習癖を改善

子どもの歯並びは、さまざまな習慣・習癖で悪くなります。上段で取り上げた舌突出癖や指しゃぶり、口呼吸はそのうちの一部でしかなく、他にも爪を噛む咬爪癖(こうそうへき)、唇を噛む口唇癖(こうしんへき)、歯ぎしり・食いしばりなどのブラキシズム、頬杖をつく癖、うつ伏せ寝などが挙げられます。こうした習慣・習癖がお子さんに見られる場合は、早期に改善するよう取り組みましょう。ご家庭での改善が難しい場合は、お気軽に当院までご相談ください。

【方法2】歯並びの予防矯正を受ける

口呼吸やお口ポカンが原因で口腔周囲筋が緩み、顎の骨の発育が遅れてしまっている場合は、マウスピース型の装置とアクティビティを併用した予防矯正が推奨されます。歯を動かして歯並びを改善する方法とは異なり、お口周りの筋肉の活動を正常化させるための方法なので、矯正に伴う痛みや不快症状が比較的少ないです。お子さんの心身への負担を最小限に抑えた上で、歯並びや顎の発育の問題を取り除けます。

【方法3】食生活にも気を配りましょう

乳歯の出っ歯を予防し、乳歯列や顎の骨の健やかな発育を促すためには、食生活にも配慮する必要があります。栄養バランスの良い食事を与えることはもちろん、お口周りの筋肉と顎の骨を適度に鍛えることができる食材を積極的に選ぶことも重要です。

それは単に硬い食べ物を与えるということではなく、食物繊維が豊富な食べ物、弾力のある食べ物など、さまざまな食感の食べ物を組み合わせることが大切です。その結果、口腔周囲筋や顎骨のも健やかに成長していくことでしょう。それが正常な乳歯列の形成に寄与するのです。

まとめ

今回は、乳歯の段階で出っ歯になる原因と矯正が必要となるケース、乳歯の歯並びのためにできることについて、東船橋のスマイルデンタルクリニックが解説しました。前歯に不適切な圧力を与える口腔習癖があったり、歯と顎の骨がアンバランスだったりすると乳歯の段階で出っ歯の症状が現れることがあります。

多くのケースでは、乳歯に出っ歯の症状が見られても、矯正する必要性は低いのですが、本文でもご紹介したようないくつかのケースでは、早期に治療を行った方が良いこともありますので、お子さんに気になる症状がある場合は当院までご相談ください。

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院長 椎名 康雅

東京歯科大学で矯正治療認定医資格を取得し。同大学病院に勤務 平成15年にスマイルデンタルクリニックを開業 平成24年、スマイルデンタルクリニック矯正歯科/スマイルデンタルクリニック小児歯科を開業。 歯科医師のための勉強会「椎名塾」主宰。

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