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赤ちゃんの乳歯が生える順番・抜ける順番

皆さんは、赤ちゃんの歯が生えてくる時期をご存知でしょうか?子どもの歯である「乳歯」は、生える順番や抜ける順番が大まかに決まっており、成長・発育が順調に進んでいるかの目安にすることができます。ただ、乳が生える順番と抜ける順番は少しイレギュラーな部分もあり、子どもによっても違うことがあるため、絶対に覚えなければならないというものでもありませんので、その点はご安心ください。

今回はそんな乳歯が生える順番と乳歯が抜ける順番について、東船橋のスマイルデンタルクリニックがわかりやすく解説をします。

乳歯が生える順番

乳歯は、全部で20本生えてきます。内訳は、乳中切歯(4本)・乳側切歯(4本)・乳犬歯(4本)・乳臼歯(8本)です。永久歯は、親知らずを除くと全部で28本生えてくるため、乳歯の方が8本少ないことがわかります。そんな乳歯は、以下の順番で生えてきます。

乳歯の並び

【1】下の乳中切歯
【2】上の乳中切歯
【3】上下の乳側切歯
【4】上下の第一乳臼歯
【5】上下の乳犬歯
【6】上下の第二乳臼歯

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【1】下顎の乳中切歯(生後6~8ヵ月ごろ)

最初の生えてくる赤ちゃんの歯は、下の前歯です。一番中央に位置する乳中切歯が生後6ヵ月くらいに生えてきます。はじめは下の2本だけなので、咀嚼機能は担えません。

【2】上顎の乳中切歯(生後10ヵ月ごろ)

生後10ヵ月ごろを迎えると、上の乳中切歯が生えてきます。この時点で、上下の前歯が2本ずつそろいます。

【3】上下の乳側切歯(満1歳ごろ)

満1歳を迎えると、乳中切歯の横の乳側切歯が上下で2本ずつ生えてきて、合計では8本の歯列が出来上がります。

【4】上下の第一乳臼歯(1歳半ごろ)

1歳半くらいになると、いよいよ奥歯である第一乳臼歯が上下合わせて4本生えてきます。乳犬歯はまだ生えてきていないので、前から3番目には大きなスペースが存在しています。

【5】上下の乳犬歯(2歳ごろ)

2歳では、先端が鋭い乳犬歯が上下合わせて4本生えてきます。これで3番目のすき間は埋まります。

【6】上下の第二乳臼歯(2歳半ごろ)

最後に生えてくる乳歯は、第二乳臼歯です。2歳半ごろに上下で4本生えてきて、乳歯列が完成します。

乳歯が生える順番の覚え方

乳歯が生える順番は、少し複雑なので以下の方法で覚えましょう。

「中下、中上、側、臼、キバ、臼」

キバは、先端が尖っている乳犬歯を指します。乳歯の番号を使ってシンプルに覚える場合は以下のようになります。

「1→2→4→3→5」

乳犬歯だけイレギュラーな時期に生えてくるため、乳歯の生えてくる順番は覚えにくくなっているのです。ちなみに、乳歯を番号で呼ぶことはなく、A~Eまでのアルファベットで表記するのが慣例です。アルファベットで表すと、乳歯が生える順番は「A→B→D→C→E」となります。

乳歯が抜ける順番

乳歯が抜ける順番

続いては、乳歯が抜ける順番についてです。乳歯が抜ける順番は、乳歯が生える順番とは異なり、とてもわかりやすいです。基本的には前から順番に抜けていきます。

【1】下の乳中切歯(6歳ごろ)
【2】上の乳中切歯(7歳半ごろ)
【3】上下の乳側切歯(7~8歳ごろ)
【4】上下の乳犬歯(9~10歳半ごろ)
【5】上下の第一乳臼歯(10~10歳半ごろ)
【6】上下の第二乳臼歯(11~11歳半ごろ)

乳歯が抜ける順番の覚え方

「1→2→3→4→5」

前から順番に抜けていくので、とくに覚えにくい点はないかと思います。アルファベット表記では「A→B→C→D→E」となります。

順番や時期が違っても心配しないでください

このように、子どもの歯である乳歯は、生える順番と抜ける順番が大まかに決まっていますが、これらは目安でしかありません。お子さんの発育状況によっては、乳歯が生える順番が少し変わったり、抜ける時期が遅くなったりすることがありますが、過剰に心配する必要はないでしょう。

ただし、乳歯が生える順番や抜ける順番、時期に明らかな異常が認められる場合は、小児歯科で相談することをおすすめします。具体的には、以下のような症状が認められる場合は、当院までご相談ください。

親子

生まれた時から歯が生えている(先天性歯)

生まれた時に歯が生えていたり、生後1ヵ月程度で歯が生えてきたりした場合は、「先天性歯」と診断されます。先天性歯は、授乳の時にお母さんの乳頭を傷つけて乳腺炎を引き起こす可能性があります。赤ちゃんも舌に潰瘍ができて哺乳障害を引き起こすリスクがあるため、早い段階で一度、歯科医院を受診しておくことが推奨されます。

乳歯が2本つながっている(癒合歯)

乳歯が順番通りに生えてきたけれど、2本つながっているように見える場合は、「癒合歯(ゆごうし)」が疑われます。文字通り2つの歯が癒合している状態で、永久歯への生え変わりに異常をきたす可能性があるため、早期に歯科医院で診てもらいましょう。乳歯の癒合歯でレントゲン撮影を行うと、本来は真下に控えているはずの永久歯が存在していないことがあります。

乳歯の裏側から永久歯が生えてきた(晩期残存)

乳歯が適切な時期に抜けずに残っている状態を「晩期残存」といいます。晩期残存では、乳歯が邪魔になって永久歯が裏側から生えてくることがあるため、十分な注意が必要です。こうしたケースでは、必要に応じて乳歯を抜歯することがあります。

乳歯がいつまでも生えてこない

4~5歳になっても乳歯列が完成しない場合は、何らかの異常が疑われるため、歯科医院で診てもらいましょう。もともと乳歯の数が少なかったり、萌出(ほうしゅつ)が障害されていたりする可能性が考えられます。

まとめ

今回は、乳歯が生える順番と抜ける順番について、東船橋のスマイルデンタルクリニックが解説しました。乳歯が生える順番は少し複雑なので、本文でもご紹介した覚え方を参考にしてみてください。抜ける順番はシンプルなので、すぐに覚えられるかと思います。乳歯が生える順番も抜ける順番もあくまで目安でしかないため、少し違う症状が見られたとしても過剰に心配する必要はありません。ただ、乳歯が生える順番や抜ける順番、時期などに極端な異常が見られる場合は、一度、小児歯科で診てもらうことをオススメします。

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院長 椎名 康雅

東京歯科大学で矯正治療認定医資格を取得し。同大学病院に勤務 平成15年にスマイルデンタルクリニックを開業 平成24年、スマイルデンタルクリニック矯正歯科/スマイルデンタルクリニック小児歯科を開業。 歯科医師のための勉強会「椎名塾」主宰。

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