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うつ伏せ寝・横向き寝が赤ちゃんの歯並びを悪くする理由とは?

赤ちゃんの歯並びや顎の発育を考える際、眠り方には十分配慮する必要があります。例えば、赤ちゃんがやりがちなうつ伏せ寝や横向き寝は、歯並びや顎の発育を悪くするため、親御さんがしっかりと観察して、その都度、眠り方を正すようにしなければなりません。

ただ、大人でもすることがあるうつ伏せ寝や横向き寝がなぜ赤ちゃんの歯並びを悪くするのか疑問に感じている方も少なくないことでしょう。そこで今回は、うつ伏せ寝・横向き寝が赤ちゃんの歯並びを悪くする理由について、東船橋駅1分のスマイルデンタルクリニックがわかりやすく解説をします。

赤ちゃんの歯並びと寝かせ方の関係

皆さんは、眠る時にどのような姿勢をとっていますか?おそらく、仰向け寝だけでなく、うつ伏せ寝や横向き寝を組み合わせている方が多いかと思います。一般的には仰向け寝が正しい寝相とされていますが、絶対的な基準があるわけではなく、それぞれにメリットとデメリットを伴うことから、大人の場合は必要に応じて組み合わせるのも良いでしょう。ただし、うつ伏せ寝に関しては大人でもデメリットの方が大きくなるため、できるだけ避けるのが望ましいです。

一方、赤ちゃんの寝かせ方に関しては、仰向け寝が理想的です。なぜなら乳幼児期は歯並びや顎の骨が急速に発育していく時期でもあるため、寝かせ方が直接的な影響を与えやすくなっているのです。わかりやすい言葉に言い換えると、歯が動きやすく、骨も柔らかいことから、不適切な力が持続的にかかることで、歯並びや顎の骨の発育を良くない方向へと導いてしまいます。そのため赤ちゃんのうつ伏せ寝や横向き寝には、十分にご注意ください。

ちなみに、赤ちゃんの頭は3~4kgあり、全身に占める割合が大人よりもかなり大きくなっています。

仰向け

うつ伏せ寝が引き起こす歯並びトラブル

次に、赤ちゃんのうつ伏せ寝が原因となって生じる歯並びのトラブルを解説します。赤ちゃんがうつ伏せ寝をしていると、歯や顎の骨に不適切な力が加わり、以下のような歯並びトラブルを引き起こします。

前歯が押し込まれる

うつ伏せ寝で最も大きな影響を受けやすいのは「前歯」です。顔面を枕に押し付ける形でうつ伏せ寝をしていると、前歯に過剰な力が加わって奥の方へと押し込まれたり、傾斜したりします。その結果、下の前歯との噛み合わせの位置が反対になる反対咬合を引き起こす場合があります。

下の顎が後方に押される

赤ちゃんのうつ伏せ寝によって下の顎が後方に押し込まれると、上の顎が相対的に前方へと出る形となるため、出っ歯になることがあります。専門的には上顎前突と呼ばれるものです。

歯列や顎の骨が非対称となる

うつ伏せ寝では、左右どちらかに顔を向けることが多いです。例えば、左に顔を向けてうつ伏せ寝している赤ちゃんは、左側の歯列や顎骨が圧迫されて内側へと押し込まれます。そうなると左右の歯並び・顎の発育が不均一となり、噛み合わせや顔貌にも悪影響が及びます。

口呼吸が促されて出っ歯になる

赤ちゃんのうつ伏せ寝の状態によっては、鼻での呼吸が難しくなることで、口呼吸を余儀なくされます。口呼吸は前歯部への口唇からの圧力がなくなることに加え、口腔周囲筋の弛緩によって顎骨の発育も遅れることから、出っ歯や乱ぐい歯、歯列弓の狭窄といった歯並びトラブルを引き起こしやすくなります。

このように、赤ちゃんのうつ伏せ寝は、皆さんが想像している以上にたくさんの歯並びトラブルを引き起こしかねないため、保護者の方はお子さんの寝かせ方に気を付けるようにしてください。もちろん、赤ちゃんのうつ伏せ寝にはリラックスしやすいというメリットもありますが、歯並びトラブル以外にも、顎関節症のリスクが高まる、首に過剰な負担がかかるなどのデメリットを伴うことから、良くない寝相という認識を持った方が良いと言えます。

横向き寝は顔や歯の位置が歪む原因に?

横向き寝に関しては、うつ伏せ寝よりもデメリットが少ない寝相と言えますが、それでもやはり赤ちゃんの顔や歯の位置が歪むリスクを伴うため、十分な配慮が必要です。上述したように、赤ちゃんの頭の重さは、全身に占める割合が大人よりも大きく、骨格や歯の位置も変わりやすくなっています。例えば、赤ちゃんが左の横向き寝をしていると、左の歯が内側へと移動したり、骨格が変形したりします。これは顔貌の左右非対称によって見た目が悪くなるだけでなく、咀嚼機能にも深刻な悪影響を及ぼしかねません。

横向き寝が良い場合もある?

肥満や扁桃腺肥大などによって気道が狭くなっている場合は、仰向け寝よりも横向き寝の方が適しているケースもあります。横向き寝だと舌が喉の奥へと落ち込むのを防ぐことができ、正しい呼吸を維持しやすくなるからです。いびきを頻繁にかいていたり、睡眠時無呼吸症候群を患っていたりする方は、意識的にも無意識的にも横向きをされているかもしれません。赤ちゃんに関しては、基本的に仰向け寝が顔や歯並びの発育を正常に促すことから、横向き寝は推奨されませんが、何らかの問題がある場合は、小児歯科や小児科の先生に相談しましょう。

横向き寝

赤ちゃんのうつ伏せ寝・横向き寝をやめさせる方法

このように、乳幼児期の寝相は、歯並びや噛み合わせ、骨格の発育を悪くするため、赤ちゃんの時期からうつ伏せ寝・横向きをやめさせた方が望ましいです。赤ちゃんの頃は、言葉で諭すことはできませんので、横向き寝をしていたら保護者の方がゆっくりと仰向け寝に直してあげましょう。

幼児期に入ってからは、仰向けで絵本の読み聞かせをしてそのまま入眠させたり、適切な高さの枕を使用することで仰向けを促したりすると良いでしょう。それでもなお赤ちゃん・お子さんのうつ伏せ寝や横向き寝が直らず、歯並び・噛み合わせ・骨格に何らかの異常が認められたら、早期に歯医者さんに相談してください。

まとめ

今回は、うつ伏せ寝・横向き寝が赤ちゃんの歯並びを悪くする理由について、東船橋駅1分のスマイルデンタルクリニックが解説しました。うつ伏せ寝・横向き寝は、歯や骨格に不要な圧力を継続的にかけることになるため、赤ちゃんの歯並びを悪くする原因にもなりえます。とりわけ乳幼児期は歯が動きやすく、顎の骨の柔らかいことから、大人以上に寝相への配慮が必要となります。

そんな赤ちゃんのうつ伏せ寝による歯並びへの影響が気になる方は、いつでもお気軽に当院までご相談ください。寝相の改善の仕方や悪くなった歯並びを矯正する方法などをご提案できます。

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院長 椎名 康雅

東京歯科大学で矯正治療認定医資格を取得し。同大学病院に勤務 平成15年にスマイルデンタルクリニックを開業 平成24年、スマイルデンタルクリニック矯正歯科/スマイルデンタルクリニック小児歯科を開業。 歯科医師のための勉強会「椎名塾」主宰。

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