習い事と矯正治療は両立できる?ピアノ・英語・水泳ママの疑問に答えます

お子様の習い事と矯正治療の両立について、不安を感じている保護者の方は少なくありません。ピアノの発表会や英会話のレッスン、水泳の大会など、大切なスケジュールに支障が出るのではないかと心配される方も多いでしょう。特に口元の動きを必要とする習い事や、体を使うスポーツとの兼ね合いは気になるところです。本コラムでは、よくあるお悩みに答えながら、習い事と矯正治療の上手な両立方法をお伝えします。
目次
習い事と矯正治療は両立できる?忙しいママのよくある悩み
「毎週ピアノと英語、水泳もしていて通院の時間がとれない」「装置がついていると発音や演奏に影響が出ないか心配」など、矯正治療を検討中の保護者様からは、さまざまなお声が寄せられます。
まず結論から言えば、習い事と矯正治療の両立は十分に可能です。近年では通院回数が少なく済むマウスピース型矯正装置なども選択肢に加わり、お子様の生活スタイルに合わせた治療プランを立てることができます。
特に小児矯正では、成長発育に合わせて早期に顎の大きさや噛み合わせを整えることが目的となるため、治療の多くは「取り外し式の装置」や「夜間のみの装着」で対応できます。通院頻度はおおよそ1~2ヵ月に1回が目安となり、無理なくスケジュール調整が可能です。
また、歯科医院によっては土日や夕方以降の診療枠を設けているところもあり、習い事の後に通院できる体制が整っている場合もあります。ご家庭の生活リズムやお子様の性格に合わせて、柔軟に対応できることを事前に相談しておくとよいでしょう。
ピアノや英語の発音に影響はある?矯正中の口まわりの動きについて
ピアノの演奏時に矯正装置が気になったり、英会話の発音に支障が出ないか心配されたりする方もいらっしゃいます。実際、固定式のワイヤー装置やマウスピース型矯正装置を装着することで、舌や唇の動きが変化することがあります。
しかしながら、矯正装置が発音や演奏に大きな悪影響を与えることはほとんどありません。装置に慣れるまでの1〜2週間は一時的に滑舌が悪くなることもありますが、口まわりの筋肉は柔軟性が高く、すぐに順応することが多いです。
マウスピース型矯正装置は透明で取り外しができるため、どうしても気になる場合は英語のスピーチやピアノの本番時のみ外すことも可能です。ただし、1日の装着時間を確保する必要があるため、習い事とのバランスを見ながら装着時間の管理を行うことが大切です。
また、発音に不安があるお子様には、滑舌のトレーニングや口腔筋機能訓練(MFT)を取り入れることで、よりスムーズな適応が期待できます。歯並びの改善だけでなく、口まわりの筋肉の発達にも良い影響を与えるため、学習能力の向上にもつながるケースがあります。
水泳やスポーツ系の習い事、矯正していても大丈夫?
水泳や体操、サッカーなどの運動系の習い事に取り組んでいるお子様も、矯正治療との両立は十分に可能です。一部の競技では装置が外れるリスクや口腔内を傷つける可能性もありますが、治療装置の種類を適切に選び、事前に対策を講じることで、安全かつ継続的な習い事の継続が可能となります。
接触の少ない運動は問題なし
例えば、固定式のワイヤー矯正装置を装着していても、陸上競技やバドミントン、ダンスなどの非接触型の運動であれば、基本的に支障はありません。また、マウスピース型矯正装置を使用している場合も、原則として装着したままスポーツに取り組むことができます。
ただし、ラグビーや柔道のような身体接触の多い競技においては、装置の破損や口腔粘膜の損傷リスクがあるため、必要に応じて一時的に装置を外すか、スポーツマウスガードを併用することが望まれます。このような対策により、スポーツ中の安全性を高めながら、治療の効果も維持できます。
水泳について
水泳中の装着についても、マウスピース型矯正装置は基本的に耐水性があり、プールでの練習中に装着していても問題ありません。ただし、塩素によるマウスピースの変性や長時間の装着による摩耗、紛失などを懸念される場合は、事前に歯科医師に相談のうえ、装着時間とのバランスを考慮しつつ、取り扱い方法を調整することが重要です。
スポーツ中の転倒や衝突によるトラブルを防ぐためにも、治療計画を立てる段階で運動習慣について歯科医師に共有し、必要に応じて装置の材質や形状を調整するなど、個別の対策を講じることが安心につながります。お子様の習い事を尊重しながら、無理なく続けられる治療計画を一緒に考えていきましょう。
習い事の先生やコーチへの伝え方
お子様が矯正治療を受けていることは、習い事の先生やコーチにも伝えておくことをおすすめします。発音が一時的に変わる場合や、装置の関係で口を大きく開けづらくなる期間があるため、先生方に理解してもらえると指導内容にも柔軟に対応してもらえることが多いです。
特に英語の先生やピアノの先生、水泳コーチなど、口元や発声、身体の使い方に注目する分野では事前の共有が有効です。「矯正治療中であること」「一時的に違和感があること」「治療が進むことでより良い口腔環境になること」を簡潔に伝えると、ポジティブに受け止めてもらえるケースがほとんどです。
お子様自身が周囲に説明できるよう、治療への理解を深めることも大切です。装置の役割や目的をきちんと説明することで、自信を持って日常生活を送ることができるようになります。
まとめ
今回は、矯正治療と習い事は両立できるのかどうかについて解説しました。矯正治療と習い事は、工夫次第で無理なく両立が可能です。発音や演奏、スポーツへの影響は一時的なものであり、適切な対応を行えば大きな問題にはなりません。むしろ、噛み合わせや口まわりの機能が改善されることで、発声や姿勢、運動パフォーマンスの向上につながることもあります。
大切なのは、習い事やライフスタイルを考慮した治療計画を立てることと、まわりの理解を得ながらお子様が安心して治療を受けられる環境を整えることです。両立に不安のある方は、ぜひ東船橋駅徒歩1分のスマイルデンタルクリニックにご相談ください。

院長 椎名 康雅

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