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子供の歯並びに影響する10の癖(クセ)

子供の歯並びは、親からの遺伝だけで決まるものではありません。毎日の生活の中で何気なく行っている癖が歯やお口周りの筋肉、顎の発育に悪い影響を与えて歯並びを悪くすることもあるのです。それは決して珍しいことではなく、多くの子供に見られるものなので、親御さんは十分にご注意ください。今回はそんな子供の歯並びに影響する10つの癖について、リスクやデメリットも含めて東船橋のスマイルデンタルクリニックがわかりやすく解説します。

子供の歯並びに影響する10の癖(クセ)

子供の歯並びに影響する癖としては、以下の10個が挙げられます。

歯並びに影響する癖

口呼吸

口呼吸は、いわゆる“お口ポカン”の状態です。小さな子供のお口ポカンは、見た目が可愛く、一見すると無害に見えますが、お口周りの筋肉が弛緩すると、歯列に対して適切な圧力がかからなくなり、出っ歯のような歯の突出を招くことがあります。同時に、顎の骨の発育も遅れてしまい、十分なスペースを作り出すことができず乱ぐい歯や受け口、交叉咬合(こうさこうごう)など、さまざまな歯並びの問題を引き起こすことがあるのです。

また、口呼吸ではお口の中が乾燥するため、虫歯や歯周病、風邪などにかかるリスクも上昇する点に注意が必要です。

指しゃぶり

指しゃぶりは、上下の前歯の間に指が挟まることで出っ歯や開咬(かいこう)といった歯並びの異常を誘発します。3歳くらいまでの指しゃぶりは、ストレスを緩和するなど、お子さんの心理面を安定させる上で有用なのですが、4~5歳になってもなおらない場合は、専門家の力を借りた方が良いです。指しゃぶりは前歯の傾きや位置を悪くするだけではなく、顎の発育にまで悪影響を及ぼしかねません。

舌を前に突き出す癖(舌突出癖)

舌を前に突き出す舌突出癖(ぜつとっしゅつへき)も多くの子供に見られる癖ですが、前歯が前方へと押し出されることで、出っ歯や開咬が誘発されます。舌は本来、お口の天井である口蓋のスポットと呼ばれる場所に張り付いている状態が正常なので、当然ですが口腔から出ている状態は異常といえます。舌がスポットに収まっていると、上顎の歯列に適切な圧力がかかり、顎の骨も正常に発育していきます。

唇や爪を噛む癖(咬唇癖・咬爪癖)

唇を噛む咬唇癖(こうしんへき)や爪を噛む咬爪癖(こうそうへき)も前歯に不適切な力がかかることで、出っ歯や受け口、乱ぐい歯などの歯並びを誘発します。どちらも子供によく見られる癖ですが、歯並びや歯周組織に悪い影響を及ぼします。

頬杖をつく癖

頭の重さは体重の10パーセント程度と言われています。50kgの人なら5kgの重さがあるため、頬杖をつくと顎関節にとても大きな負担がかかるのです。それが習慣化していると、顎に歪みが生じて歯並び・噛み合わせも悪くなります。

うつ伏せ寝・横向き寝

うつ伏せ寝や横向き寝は、左右どちらか一方を向いた状態で眠ることになります。その際、布団に面している顎や歯には、とても強い圧力がかかります。しかも眠っている時間は極めて長いので、その分だけ顎や歯にかかる負担も大きくなります。

歯ぎしり・食いしばり

歯ぎしりや食いしばりは、歯に対して数十キロ単位の圧力がかかります。その結果、歯が摩耗したり、欠けたりすることも珍しくありません。子供の歯はまだ不安定な状態なので、歯ぎしりによる圧力で傾きや位置に異常が現れることもあります。

やわらかいものばかり食べる

あまり噛まずに飲み込めるものばかり好んで食べていると、お口周りの筋肉や顎の骨が正常に発育していきません。顎が小さいと永久歯をきれいに並べることができず、歯並びも悪くなります。

片方の歯だけで噛む

食事の時に片方の歯だけ使ってそしゃくしていると、歯並び・噛み合わせにも偏りが生じます。

猫背などの悪い姿勢

猫背は、頭部や顎が前方に出ている状態となるため、自ずと噛み合わせが悪くなります。それに伴い歯並びも悪くなっていきます。

正しい歯並びに導くMFT(口腔筋機能療法)とは

このように、子供の歯並びは日常的に行っている癖によって悪くなることがあります。その変化は徐々に現れることから、本人はもちろんのこと、親御さんも気付かないことが多いです。そうした取り返しのつかない状態を回避するためにも、子供の歯並びを正しい方向に導くMFT(口腔筋機能療法)を実践しましょう。

MFT(口腔筋機能療法)

歯並びを悪くする悪習癖を取り除く訓練

MFT (Oral Myofunctional Therapy)は、お口周りの筋肉を鍛えたり、悪習癖を取り除いたりすることで、歯並びを正しい方向へと導く訓練です。矯正装置で歯を動かしたり、歯を抜いたりするような治療ではありませんのでご安心ください。訓練の方法を覚えることで、いつでも好きな時に実施できるようになります。

MFTってどんなことするの?

MFTでは、噛む・飲み込む・しゃべる・呼吸する動作を正しく行えるように訓練することで、口腔周囲筋が鍛えられ、歯列に適切な圧力がかかるようになります。その他、唇や舌を正しい位置に誘導したり、姿勢を矯正したりすることで、歯並びへの悪影響を取り除きます。

日頃から癖を改善する癖をつけましょう

指しゃぶりや爪を噛む癖、舌を前に出す癖などは、ほとんどの子供に見られる習癖なので、まさか歯並びを悪くするリスクやデメリットがあるとは思わないことでしょう。けれど、実際は歯や顎に大きな負担がかかったり、逆に適切な圧力がかからなかったりすることで歯並び・噛み合わせを悪くすることがあります。

そのリスクは、皆さんが考えている以上に高いため、日頃からお子さんの癖には十分注意するようにしてください。悪習癖による歯並びの影響は、一定の年齢を超えると取り返しのつかない変化を招いてしまいます。

まとめ

今回は、子供の歯並びに影響する10の癖について、東船橋のスマイルデンタルクリニックが解説しました。いずれも周りの大人がしっかり観察してれいば、見落とすことがない悪習癖です。早期に改善できれば、子供の歯並びを悪くするリスクやデメリットを最小限に抑えられます。

そんな子供の歯並びを悪くする癖に関する専門家の意見が聞きたい、子供の歯並びで気になる点があるという方は、いつでもお気軽に当院までご相談ください。口腔習癖や悪い歯並びを放置するリスク・デメリットなども併せて、わかりやすくご説明します。

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院長 椎名 康雅

東京歯科大学で矯正治療認定医資格を取得し。同大学病院に勤務 平成15年にスマイルデンタルクリニックを開業 平成24年、スマイルデンタルクリニック矯正歯科/スマイルデンタルクリニック小児歯科を開業。 歯科医師のための勉強会「椎名塾」主宰。

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