スマイル矯正ブログ
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まだ乳歯だけど前歯のすきっ歯が気になる親御さんへ

前歯のすきっ歯は、見た目が悪く、食べ物が詰まりやすいなど、さまざまなデメリットを伴うため、歯列矯正で改善するのが望ましいです。ただし、それは永久歯列のすきっ歯であって、乳歯列あるいは混合歯列のすきっ歯となると話は変わります。とくにまだ乳歯だけしか生えていない子どもの前歯のすきっ歯は、親御さんもどうしたら良いのか迷ってしまうことでしょう。

今回はそんな乳歯がすきっ歯になる原因や矯正治療の要否、健全な乳歯列を育むためにすべきことなどを船橋のスマイルデンタルクリニックがわかりやすく解説をします。


乳歯がすきっ歯になる原因

はじめに、乳歯がすきっ歯になる原因について解説します。乳歯のすきっ歯は必ずしも異常ではなく、むしろ自然な成長過程の一部であることの方が多いです。

成長の過程で顎が発達する

乳歯がすきっ歯になる主な原因は、顎の成長が挙げられます。お子さんの成長に伴い、顎が発達するため、乳歯列の中に小さな隙間ができることがあります。これによって、将来の永久歯が生え揃うためのスペースが確保されます。

乳歯は永久歯よりも小さく、数が少ない

乳歯は、永久歯よりもサイズが小さいです。それは親御さんも毎日ご覧になっているのでわかることでしょう。しかも乳歯は全部で20本しか生えてきません。一方、永久歯は親知らずを除いても全部で28本生えてくるため、そもそも必要となるスペースに明らかな違いが見られます。ですから乳歯列の段階ですき間がなく、緊密に並んでいたら、正常な永久歯列を築くことは不可能です。つまり、乳歯の前歯にすき間があることは、ある意味で正常であり、過剰に心配する必要はないといえます。

乳歯と永久歯の本数の違い

乳歯のすきっ歯でも矯正が必要となるケース

このように、乳歯列期の前歯のすきっ歯は、正常な発育の過程で現れる症状なので、基本的には矯正する必要はありません。ただし、例外的に乳歯のすきっ歯でも矯正が必要となる場合もあります。それは以下のようなケースです。

ケース1.乳歯列のすき間が正常な範囲を超えている

ひと言ですきっ歯といっても、ケースによって重症度は変わります。例えば、数ミリ程度のすき間は、永久歯列へと移行していく過程で完全に消費されていきますが、1センチを超えるようなすき間は、正常な範囲を逸脱しています。その背景には歯の先天性欠損や歯茎の中に埋まった過剰歯が認められるかもしれません。そもそも乳歯列の段階で著しい歯列不正・不正咬合が現れている可能性も否定できないことから、まずは歯科に相談してその原因を突き止めることが大切です。症状によっては、矯正治療をはじめとした適切な処置が必要になるかもしれません。

ケース2.指しゃぶりや舌癖が原因ですき間ができている

指しゃぶりや舌を前に突き出す癖などがあると、前歯が前方へと傾いたり、移動したりすることで、すきっ歯になる場合があります。こうしたケースでは、歯並びを細かく整えるのではなく、まずは指しゃぶりや舌癖を矯正します。口呼吸によってお口周りの筋肉が弛緩していたり、顎の骨の発育が遅れていたりする場合は、機能的顎矯正装置やMFT(口腔筋機能療法)などを通じて、健やかな成長を促すこともあります。

ケース3.混合歯列期に不要なすき間がある

乳歯列期は3歳くらいに完成して、6歳くらいからは徐々に永久歯列へと移行していきます。その過程では、大小さまざまなすき間が生じることがあるため、親御さんはより一層、対処に困るかと思います。

例えば、乳歯が抜け落ちてから永久歯が生えてくるまでには一定のラグがあることから、「大人の歯が生えてこない」「すきっ歯の症状が出てきた」などの不安を抱えるかもしれません。そうした混合歯列に見られるすき間にも、必要なものとそうでないものとがありますので、不安に感じたら歯科に相談しましょう。精密に検査した上で、不要なすき間が認められた場合は、矯正が必要となります。

ちなみに、混合歯列期は6から12歳くらいまで続くだけでなく、口腔内の環境も劇的に変化することから、不安な症状がなかったとしても定期的に歯科を受診した方が良いといえます。いわゆる定期検診・メンテナンスを受けていれば、前歯のすきっ歯で矯正が必要な症状もすぐに発見できます。

乳歯の歯並びのためにできること

最後に、健全な乳歯の歯並びのためにできることをお伝えします。

乳歯に関する正しい知識を身に付ける

乳歯に関する正しい知識を身に付ける

乳歯と永久歯とでは、異なる面が多々あります。私たち大人と同じように考えていると、乳歯の異常を見過ごしたり、逆に過剰な懸念を抱いたりすることになるため、まずは乳歯に関する正しい知識を身に付けましょう。

今回は、「乳歯の前歯のすきっ歯」に焦点を当てて解説してきましたが、親御さんが知るべき乳歯の知識というのはまだまだたくさんあります。それを知っているかどうかで、お子さんの乳歯の歯並びが健やかに育まれていくか否かも変わってきます。そのために実践していただきたいのが上段でも少し触れた「定期検診・メンテナンス」の受診です。

最初の乳歯が生えてきたら歯医者さんデビューしましょう

子どもの定期検診・メンテナンスは、何歳から始めたらいいですか?という質問をよく受けます。理想をいうと、最初の乳歯が生えてくる生後8ヵ月くらいです。それが難しい場合は、乳歯列が完成する3歳になる前には歯医者さんデビューしましょう。乳歯の歯並びが構築される時期に定期的なメンテナンスを受けることで、お子さんのお口の異常を早期に発見できるとともに、乳歯に関する正しい知識も身に付けられます。

乳歯が生えてきた子供

まとめ

今回は、乳歯の前歯がすきっ歯になる原因と矯正治療の要否について、船橋のスマイルデンタルクリニックが解説しました。乳歯は永久歯よりもサイズが小さく、本数も少ないことから、ある時期になるとすきっ歯の症状が見られます。それはこれから生えてくる永久歯のためのスペースでもあることから、過剰に心配する必要はありません。ほとんどのケースでは放置していても問題ないでしょう。

ただし、乳歯の前歯のすきっ歯の中には例外的に早期の矯正治療が必要となる場合もありますので、不安を感じたら一度、当院までご相談ください。精密に検査した上で、対処法をご提案します。

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院長 椎名 康雅

東京歯科大学で矯正治療認定医資格を取得し。同大学病院に勤務 平成15年にスマイルデンタルクリニックを開業 平成24年、スマイルデンタルクリニック矯正歯科/スマイルデンタルクリニック小児歯科を開業。 歯科医師のための勉強会「椎名塾」主宰。

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